【道具職人Edの制作秘話】をちょっと深堀り

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メモリースロットをちょっと深堀りしませんか?

今回のテーマは【道具職人Edの制作秘話】です。

なお、文字の色分けは、これまでと同様に以下のように使い分けていきます。

  • 『』で囲まれた単語
  • 「」で囲まれた単語
  • なんとなく重要そうな単語

道具職人Edの制作秘話

ある日、我々の住む集落にとんでもない災難が降りかかった。連日続いた大嵐によって崖から大岩が崩落し、崖下にある集落の水辺を塞いでしまったのだ。汚染が広がったこの大地で、綺麗な水を安全に確保できる場所は、この水辺以外にない。その水源を止められてしまうことは、集落にとって文字通り死活問題だった。道具職人の俺は巨大生物の骨でハンマーをこさえたが、頑丈な大岩はびくともしなかった。きっと、巨大生物の骨だけでは破壊力が足りないのだ。どうにかして、強力な道具を作らなければ…!

…などと意気込みながら、俺は「オアシス」と呼ばれる豊かな水辺と草木が生い茂る土地へ向かっていた。道具作りよりも、まずは水の確保だ。ここは日夜、綺麗な水を求めた巨大生物たちが縄張り争いを繰り広げている。普段ならば誰も近づかない場所だが、集落の水辺が使えなくなった今、この場で水を汲まざるを得ないのだ。

巨大生物に気づかれないよう、草陰から水辺に近づくチャンスを窺っていると、突然、空の一点がキラリと瞬いた。何の光だろうかと空を見上げれば、光った方角から巨大な黒い影がオアシスへと近づいてくる。運が悪いな、とため息をついた。巨大生物の中でも凶暴な「巨大鴉」が獲物を掴みながら飛んできたのだ。巨大鴉は目が良く、遠くの草陰から様子を窺う俺の存在も、目ざとく見つけることができるだろう。

…この場所に長居するのは危険だ、水汲みはいったん諦めよう。そう考えた俺だったが、巨大鴉が掴んでいた獲物が気になりふと足を止めた。キラリ、と日の光を反射する金属光沢。あれはもしや、「機械」と呼ばれる遺物なのでは…!?俺は危険を承知で、巨大鴉を観察した。

水辺に巣を作った2羽の巨大鴉が、ある一定の方角から何度も機械を運び込んでいる。ガキン、と響く硬そうな素材の音に、俺の道具職人としての血が騒ぐのを感じた。もしあの機械が、強力な道具を作るための良い素材になったら…?さすがに巣を漁るのは危険だが、彼らの飛び去った方角へ向かえば、機械が見つかるかもしれない。俺は一度水汲みの任務を放棄し、巨大鴉の後を追うべくオアシスを後にした。

俺は驚愕した。巨大鴉が飛んでいった先の森に、機械が山のように積まれた遺跡があったからだ。鈍く光る金属製の箱のようなものに、細かな部品が葉脈のように、規則正しく絡み合っている。無駄がなく洗練されたフォルムに、俺はすっかり見とれてしまっていた。…だから、背後に迫っていた巨大鴉に気づいていなかったのだ。

けたたましい咆哮を耳にした俺が振り向いた時、巨大鴉はすでに目の前まで迫っていた。きっと俺を、縄張りを荒らす敵だと認識したのだろう。まずい、殺される…!俺は背負っていた竹槍を構えかけ、抱えていた機械を地面に落とした。その瞬間、あたりに大きな地響きが起きた。衝撃に驚いた巨大鴉が慌てて飛び去っていく。一瞬、何が起きたのか理解できなかったが、足元に転がる機械を見てすぐに状況を理解した。この小さな機械が、地響きを発生させたのだ!機械の持つ大きな可能性を目の当たりにし、心が昂る。このパワーを、道具作りに生かすことができれば…!アイデアを閃いた俺は大急ぎで機械を持ち帰り、休息をとる間もなく新たな道具作りに取り掛かった。

斧状に組み合わせた巨大生物の骨に、機械を取り付ける。岩に当てる刃の部分はのこぎり状に加工し、機械が発生させる振動で岩を削り割るような構造とした。試運転時に骨と機械が何度も分離しそうになったが、巨大生物の腸を何重にも巻き付けることで安定させた。乾いた腸は頑丈で伸縮性も十分であり、巨大生物の骨と機械をしっかりと固定してくれる。これでいくら振動しようと、機械が骨から外れることはないだろう。こうして完成した大斧は圧倒的な破壊力を生み出し、水辺を塞ぐ岩をいとも簡単に粉砕してしまった。再び湧き出した水に喜ぶ角人たちを見ながら、俺は機械による技術革新の可能性に一人、浮足立っていた。あの機械たちは使える。もっと生活に取り入れていくべきだ…と。

その後、集落の人々と共に機械の山を調査、研究した俺は、獲物を仕留める罠や、土壌開拓のための掘削機といった、遺物と巨大生物の骨とを組み合わせた道具を次々と開発。集落の人々の生活水準は、年月を重ねるごとに高くなっていった。

やがて集落には道具職人が増え、俺のことを「師匠」と呼ぶ角人が現れ始める。頼りない角人たちに指導を繰り返しているうちに、俺は道具を作る立場から、後継を育てる立場へと変わっていた。俺の培った技術はこの先も、角人達の生活を支え続けるだろう。ささやかな自負を心の内に抱きながら、俺は次の世代を生きる人々に道具作りを教え続けた。

このスロットで「事実」として読み取れること

  • 『死の汚染』の後の話
  • 機械」のことを遺物と呼んでいる
  • 巨大生物武器と機械技術の組み合わせは地上時代からあった

これまでの仮説

考察テーマの設定

  • 機械が山のように積まれた遺跡とは?
  • Jakeはなぜ、この事実を知らなかったのか?
 

機械が山のように積まれた遺跡とは?

『死の汚染』は多くの動植物を石のように変え、最終的に黒い粘液にすることがいくつかのメモリースロットから分かっている。建造物を劣化させることを示唆する記述もある。おそらく、コンクリートや木材などの建築材料が自然由来だからだろう。ただ、「機械」への影響については記述がない。『死の汚染』が「機械」に影響を与えないという前提になるが、機械が山のように積まれた遺跡は『六勢力時代』に存在した工場などの跡地ではないだろうか。『死の汚染』で「機械」を収納していた建造物は劣化し、「機械」だけが保存されていた。それが遺跡のように見えたのではと。

Jakeはなぜ、この事実を知らなかったのか?

振動粉砕式ボーンハンマーのADVでは、Jakeが “巨大生物武器の力強さと機械の技術の組み合わせ” に初めて気付いたような感じだった。しかしこのスロットから、そのような組み合わせは地上時代にすでに存在したと分かる。道具職人Edは他の角人から「師匠」と呼ばれる存在であり、本人も “次の世代を生きる人々に道具作りを教え続けた” と言っている。にもかかわらず、なぜJakeはこの事実を知らなかったのだろうか?

似たようなことは他にもある。メモリースロット【伝記作家Piedraの著書:『超電磁核の母、Alf』】でも『超電磁核』の発明が記述されていたが、『大学』時代に世界中に普及した技術が、『学園都市』で普及していないのは何故だろうか?やはり、技術の伝承がされない何かが起きたのだろうか?

一方で、バーボンの製造方法に関しては、しっかりとその技術やプロトコルが残っているようである。この違いがなんだろうか。保存方法の違い(紙ベースか電子データベースかの違い)かな?電子データベースは媒体が「機械」なので劣化しないとか。

Reference

  • Memory Slot【生き証人Tellerの昔語り:角ナシの支配者】
  • Memory Slot【新米狩人Yearnの記憶:巨大トカゲ狩り】
  • Memory Slot【地上探検家Hillmanのレポート】
  • Memory Slot【伝記作家Piedraの著書:『超電磁核の母、Alf』】
  • Story Slot【バーボン蒸留部の活動記録-至高の一杯の記録】

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